2008年05月29日

夏空カナタ

夏空カナタ
夏空カナタ
メーカー ゆずソフト発売日 2008/05/23
シナリオライター 玉沢円、天宮リツ 原画 むりりん、こぶいち
夏空カナタ

レビュー
シナリオ グラフィックス 音楽 文章(力) システム 熱中度 余韻度
3 4 4 3 4 3 4
総評 C 69

一言で締めるのコーナー
「気落ちしたい時にどうぞ」


以下詳細レビュー
シナリオ 3点
 『常夏』の島、塔弦島。
主人公、朝倉壮太は、『冬休み』を利用して、叔母の経営するペンションの手伝いをしにくる所から物語りは始まる。
のだが、OHPでかなりネタバレしていらっしゃいます。プレイの際は見ないことを推奨します。
以降の文章はOHPで公開されている内容までのネタバレを含みます。

 共通ルートは短く、ほとんどが個別ルートで構成されています。
攻略キャラクターは3人。
閉鎖的な空間でのお話で、毎年『冬休みだけ』ペンションの手伝いをしにくる主人公の、滞在の瞬間を描いたものです。
そのため、主人公は出戻り的な立ち位置で、交友関係も少ないし、若干閑古な印象を受けます。
その代わり、ペンションでの姉妹との会話や親友との会話は明るさ満点です。

 さて、個別シナリオが大半を占めているため、ここからが本題に入りますが、
従兄弟兼幼馴染の『由比子』、世間知らずの箱入り謎少女『沙々羅』については語ることはありません。
マジギャザやめてよね、とか、そんなこ(ry
メインヒロインの上坂(こうさか)さんに焦点を当てて話していきます。

 上坂 茅羽耶(こうさか ちはや)

実に惜しいシナリオだった!

 そう、物語の構成上、主人公は『冬休み』だけの滞在なので、非常に急ぎ足な展開。
かつ、刹那的な大恋愛を描くには、やはり物足りなかったです。
ただ、はっきりいって、原案だけなら名作級です。
某『消しゴム』じゃないですけど、『三日』という限定条件を上手く使えなかったが、前進する物語。
私は、『恋はデジャブ』という映画の、恋の最善を模索するものが大好きなのですが、
コレは、最初が最善なわけですよ。 分かりますか? これ以降に待っているものが?
私は、更なる最善か、同じ最善が、発狂するまで続くのかと思っていましたが、
時間の都合上か、プロット通りだったのか分かりませんが、全然違う方向へ・・・・(汗

 しかしながら、プレイ中の悲槍シンクロ度はかなりのもので、
緩衝材のギャグが一切無いので、主人公を眺めてるだけで時折逃げ出したくなります。
上坂さんが良い人すぎるし、魅力抜群なので・・・・
こんな、刹那だけど、人生を豹変させてくれる大恋愛、待ってました。
ただ・・・・・もっと全力で全てをかなぐり捨てた感じを出すための構成と、
主人公の(渇望の)思い切りが足りなかったですかね。
ストーリーの長さも。

グラフィック 4点
 ゆずソフト所属、こぶいち氏とむりりん氏が毎度の原画さんです。
今回も、ゆずソフト特有の、ロリ半分・少女半分の絶妙な美少女絵。
EXEよりかは、ぶらばん寄りで、照り返しが顕著になって煌びやかです。
CGチームにむりりん氏が参加しているためかかなり安定しています。

 OPやアニメ、ムービーは、ディクターの、ろど氏ですが、
アニメは及第点、OPムービーはシステムで後述、ゲーム中ムービーは明日キミに似た感じです。

 途中、ツ、ツインテールが!? ぷじゃけるな!!!な展開があって絶望しましたが、
設定に助けられました。良かった良かった(ぁ

音楽 4点
 Famishin氏とAngel Note合作。
BGM自体は作品に非常にマッチしている上、管弦チームとピアノが郷愁の念を誘う出来栄え。

 ボーカルと曲が素晴らしく、ガストで有名な霜月はるかさんと、おなじみ榊原さん

文章(力) 3点
 全体的に質量不足、そして下調べ不足、何より設定が軽すぎます。
奇跡は奇跡でいいでしょうでけど、明確な奇跡の形態をもたせたなら、伝奇のような形で伝えるべきでした。
最後の最後までお茶を濁して説明しないので、描く力がなかったのかと疑ってしまいます。

 上坂さんシナリオ以外は、ところどころでギャグ会話が入り、雰囲気がぶち壊しでス。
由比子シナリオではバカップル囃されルートなので問題ありませんでしたが。

 お二人のうちどちらが描かれていらっしゃるか分かりませんが、上坂さんシナリオだけは序盤〜中盤まで4点です。
気落ちをありがとうございます。
しかもこの手の作品には珍しく、苗字固定という代名詞の拘りっぷり。感嘆。

システム 4点
 基本、吉里吉里ですが、ショートカットキーが使いやすく、ジャンプ機能付属で満足です。
ムービーにはレイヤームービー(?)が使われているため、描画でPCが全く重くならない!!
ぶっちゃけ、うちのLet's noteはムービー再生だけでかなり重い弱小パソコンですが、
止まらないムービーを久々に見ました(笑

 ゲーム中の小波ムービーはなく、演出も弱い印象ですが、背景自体が綺麗なので問題ありません。

熱中度 3点

 上坂さんシナリオ以外の高速読みが異常でした(笑
あのシナリオをプレイしたあとで、他のギャグやら、寸劇シナリオなんてやってられません。
上坂さんだけなら4点。

 また、みるさんですか(汗
伊藤さんはいつもどおりですが、野原ひろし参戦中。
白井さん良い仕事しすぎです。

余韻度 4点
 終わった後、10秒放心して、良かったと思える作品でした。
欲を言えばもっと長く落ち込んでいたかったですね(笑

総評 C
 音楽・絵ともに良好。
シナリオは、根本の設定と超展開を除けば、萌える所か良い意味で痛いです。
その設定の浮遊感を許せるなら、刹那だけど大切で、全てを賭ける意味を持つ―――切実な物語。

 全体が短いわけではありませんが、上坂さんシナリオだけ他の二人の体感時間3倍あります。
それでもやはり上坂さんシナリオの掘り下げも、構成も、物足りないです。

 純粋な萌えゲーではないので、落ち込みたい方、寂寞感や郷愁感を味わいたい方推奨です。
それほど痛烈ではありませんが、静かな痛みを受けることになるでしょう。
個人的には、ここ最近ではプレイしておいて損はない作品だと思います。



posted by PP at 04:47 | Comment(2) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして、いつも楽しく読まして頂いています。
有名どころですのでもうプレイされてるかもしれませんがG線上の魔王のレヴューをお時間あればぜひお願いしたいです。当方プレイ済みですがかなりラストが素晴らしい作品と感じたのでここでの評価を見てみたいです。
Posted by 厳選ゲームレヴューの1ファン at 2008年06月11日 06:02
 コメントありがとうございます。

 プレイ済み・・・・いや、一人残ってます(汗。
他に積んでるソフトもありますのでレビューは気長にお待ちいただけると幸いです。
Posted by 管理人 at 2008年06月12日 22:22
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