Clover Point | メーカー | Meteor | 発売日 | 2007/12/21 |
シナリオライター | J・さいろー、星野真樹 | 原画 | Yuyi |

レビュー | ||||||
シナリオ | グラフィックス | 音楽 | 文章(力) | システム | 熱中度 | 余韻度 |
3点 | 4点 | 4点 | 3点 | 3点 | 3点 | 4点 |
総評
C:
69
|
一言で締めるのコーナー
「基本を貫いた」
「基本を貫いた」
以下詳細レビュー
シナリオ 3点 |
が、夜々シナリオだけ頭三つほど抜きん出ている、描きにくい題材を萌えに寄せつつ丁寧に描いていた
その他のシナリオは複数ライターのため無難〜平均以下のデキ
その辺は文章項目を参照
しかし、この作品の真骨頂は……
ただひたすらにエロ萌えを貫いた点にある
はっきりいって、穴馬でした(笑
典型的な学園モノギャルゲーの風体をしていながら、その実、"萌えさせる"ことへの執着がハンパじゃない
貫かれた後、爆殺される感じ(ちょ
クローバー云々については、最初の"運命的瞬間"にドキドキしたのだが……
必要性はあまり感じられず、タイトル的には失敗したようにみえる
グラフィック 4点 |
とてもじゃないが同一作者の絵には見えません
しかもいい意味で。 過去の作品のわけのわからなさを払拭したかのごとくデザインが活き活きとしている
………正直言うと、原画担当のYuyi氏の絵はMeteorグラフィックチームに全修正された感じがする
グラフィックチームは十人前後なのだが、作画があまりに違う上に、安定度が高い
絵崩れもほとんどなく、アニメチックな統一感ははチーフの手腕によるものに思う
童顔、ロリ補正がかかっているが、こちらの方がかわいらしくウケがいい。しかもエロ可愛い
下着立ち絵が全ヒロイン4種用意してある。
下着に並々ならぬこだわりがあるように感じた(笑
デフォルメカットインも可愛らしい。 △(三角)な口の使い方が上手い
デザイン的には恋路橋が一番良かった。まったくけしからん!(ぁ
音楽 4点 |
"ADVBGM"としての落ち着いた打ち込みが非常に良い
決してゲームの雰囲気を壊さず、持ち上げすぎず、(いい意味で)空気のようなBGMは一体感を得られる
主旋律としてはテーマソングのクローバーが全体を上手く綴っている
必ず主要シーンに挿入されるピアノVer.は名曲扱い
文章(力) 3点 |
ライターさん、2人ということで公表されていますが、スタッフロールで明かされる、実は4人だった真実
やられた…………
まず、複数ライターさんでないと仮定して読むと…
夜々シナリオのデキの良さ、主人公の性格、寮の規則、クローバーの伏線、魔星の感情etc
あまりに整合性が取れていないことに絶望するでしょう
だが、「これは複数ライターで、吟味しながら読んでいこう」とすると…
(どなたがどのシナリオ、どの部分を手がけているか分からないため、
シナリオ全体での感想をライター感想に充てています)
夜々ルート: 共通〜夜々にかけては整合性が取れていてかなり上手くまとめられている
クローバーの事柄に関しても一番
何より主人公が冷静沈着で未来を見据えた好青年。突っ込み型
「トイレだいじょうぶ?」と素で聞ける、思いやりと配慮ある彼に乾杯
ヒロイン(のキャラクター性)が縦横無尽に走り回り、脳天直撃
最上級のバカップルルート
魔星ルート: 各ルート中最低の文章
主人公はド変態。共通ルートの同一人物には見えない
魔星の感情を伏線完全無視
クローバーをスルー
あの寒さで屋上はない
月姉ルート: 文化的な文章。 季節的な雑学や、絵画に関する事柄もちりばめられ安心して読める
主人公は夜々ルートをもじったのかよく似ているが、少し配慮が足りない
オチが上手く、全体の構成も良い。
が、最近よくあるギャルゲーの領域を逸脱できていない
バカップル度は並だが、萌えよりエロ特化で閉鎖的
その他: どうでもいいかと(笑
システム 4点 |
コンフィグの設定はさわらないでも良い感じ
画面を見せることにこだわったのか、文章表示欄下部のユーティリティが小さくクリックしにくい
文章表示のバックグラウンドもほとんど透明。 それはそれで袋文字が活きていて良かったが
鑑賞モードの音楽再生がノーロード
CGの一覧が上手く並べられている 既読(Ctrl)スキップとAutoモードが競合できる
Autoしながら飛ばしたいところは飛ばしていけるという逸脱した機能
演出が弱いというのが難点
熱中度 3点 |
選択肢一つで各ルートへ入っていけるので、フラグ回収のような面倒くさい作業は一切ない
問題は、魔星ルートをプレイしたときの絶望感
クソゲーと思って投げてしまいそうになる
複数ライターであるという点を事前に知っておくことが重要
夜々ルートを最後にプレイするか、最初にプレイしてアンインストールするか、魔星だけ避けるか
それはユーザー次第である
声優陣は鉄壁ではあるが、どこかで聞いたことのある方ばかりで、ある意味先入観がおかしなものになる
みるさんや草柳順子さんが良い例
しかしながら、(私が)全く気が付くことがなかったため
一色ヒカルさんは天才と思わされる作品だった(笑
本当に凄いよ
余韻度 4点 |
意外な所の、意外な作品が、意外に楽しませてくれたので4点
バカップルぶりを、(ヒロインに)押されぎみに味わえる貴重な作品
名台詞は「何言ってんですか、このガール」と「まったくけしからん!けしからん!」
総評 C |
彼女だけならBクラス
全体としてみると、テーゼの失敗と複数ライターのクオリティ格差があり、手放しには褒められない
それでもエロ萌え特化としては優良で、
CGのレベルアップも伴いマイナーながらも光る作品となっている
所々で噂されているとおり、今年を締めくくる良作