2007年12月01日

世界でいちばんNG(だめ)な恋

世界でいちばんNG(だめ)な恋
世界でいちばんNG(だめ)な恋
メーカー HERMIT発売日 2007/11/22
シナリオライター 丸戸史明 原画 みこしまつり、鳥取砂丘
世界でいちばんNG(だめ)な恋

レビュー
シナリオ グラフィックス 音楽 文章(力) システム 熱中度 余韻度
3 3 2 5 2 3 3
総評 C 63

一言で締めるのコーナー
「"日本"でいちばんNG(だめ)な恋」


以下詳細レビュー
シナリオ 3点
 ソフ倫的にNGな恋
日本の法律上、もしくは世間体的にNGな恋

…で、今まで引っ張ってきた根本をラストでちゃぶ台返し…
 シナリオは、社会人として、サラリーマンとしての就職・出社生活
そして一人の親としての葛藤と日本でNGな恋を描く
現実感あふれる様相で、不動産関係を元に、会社上のお話や法律的なお話で地盤を固めている
社会人として生きる様は、ブラックユーモアが含まれていてなお楽しめる。
これはやはり、文章というか丸戸氏の学識と常識と下調べのおかげであろう
余談だが、私がKey作品に足りないと思っているのはまさしくコレ
KANONAirCLANNADに"圧倒的に不足している"社会性がこの作品にはある。
CLANNADなんて特に必要な要素だったろう
 が、しかし、まぁ、ある程度は世間的にNGな恋だが、そこまで頑ななNGではないわけで、
(相手は○5才、中○3年)
ソフ倫的にNGなだけ。
 淫行条例もセックスしなれば当てはならないし、真摯な恋であれば問題もない
(上記は語弊があるが、この物語では某法律の矛盾点をラストで突いていて、ストーリー上の葛藤をスルーする)
 ソフ倫は児童ポルノと称された事件を発足としている。
つまりゲームとして(映像的に)見せるのはNGなわけであるが、お話上(文章だけ)では問題ないわけである
しかし、このゲームは"規制された"お話なのに"お話の中で規制を認知している"という二重の規制の上で成り立っている
とにかくNGだNGだの一点張りで、「業界的にもっとNGな描写はあるだろ」、とか、「実際は当人の自由だろ」とか
 …個人的には、ここまで規制かけちゃったら描けるものも描けないよ、という感じだった
現在の日本の世間に浸透している思想や、施行されている法を元に描いているので違和感はないのだが
その分、外側の方の規制が気になって(登場人物は18歳以上ですよとか)、根底の矛盾にギャルゲー媒体という限界を感じた

 各キャラクターごとのシナリオだが
HERMITセオリーである、途中降板制
夏夜→姫→先生→トコ、であり、夏夜にいたっては主人公への(トコの)好感度描写が微妙で打ち切り御免な印象
姫の頃から安定し始めるが、トコ以外の個別ルートは一瞬で終了してしまう
共通シナリオが9割というゲームであった
 サブキャラクターの活かし方があんまり、というか、全員のエピローグが語られる大団円ではない
ちょくちょくっと手助けはしてくれるものの、住人達の物語が存在しないのが残念
サブキャラ大賞は課長。 課長いいよ、上司として堅実(笑
グラフィック 3点
 (生理的に)受け付けない画だったのですが、HERMITのコミカルさと、
デフォルメ原画の鳥取氏のおかげで持ち直した
 (プレイ)初期の頃はメモオフ系のキャラ造形に似ているという印象だったが
声優陣の熱演と、丸戸氏のキャラ設定で違和感はなくなった
 が、しかし、原画も微妙な上に、グラフィック陣が9人ということもあって安定しない
キャラクターは個性が出ているので見間違えることはないのだが、一枚絵では立ち絵と印象が違うことが多々
Hシーンの画像は本当に生理的に受け付けない
 サブキャラクター一人一人、敵キャラや必要ないだろ、なキャラにまで立ち絵が用意してあるのはよかった
音楽 2点
 絶望した! OPの主旋律のはずし方にに絶望した!
さらに、重要シーンに挿入歌でOP曲が使われて絶望した!

 全17曲、特筆すべき点はない
こんにゃくパルフェに大敗しているという点から
戯画の外堀が屈強だということが伺える
文章(力) 5点
 いや〜もう5点固定でいいですよ、丸戸氏は。
基本的な特徴はこんにゃくパルフェの文章項目に記載してあるので割愛しますが
今回は、現日本の社会形態を模写しつつ、適度なブラックユーモアを備えた、成人の日本人のための文章だった
アメリンカンホームコメディだった前作から、ジャパニーズソーシャルコメディになった感じ
本当、三点リードの使い方が絶妙
 出身地ネタとして岐阜と愛知について色々と語られるのだが
岐阜生まれ、愛知在住の私としてはちょっと微妙なネタがありましたねぇ(笑
岐阜県民な私としては御岳より金華山だし、牡丹と薔薇は東海原産なんて知らないし、
朴葉味噌とかはお土産用みたいなものだし、
逆に、義務教育上、誰もが味わうであろう「机をつる」という方言ネタは実に良い(笑
 あと、(実際は)シナリオの部分で減点していることだが、丸戸氏のシナリオ構成にマンネリ化が出始めた
ネタバレのため割愛するが、主人公一人称物語でありながら、丸戸氏他作品と同一のギミックであったため辟易してしまった  
システム 2点
 各話のタイトル前にOPが始まり絶望する
 コンフィグは最低限。
比べるのもアレなのだが、戯画とは雲泥の差
 キャラの台詞が色分けしていないため、顔ウィンドウがなくなる一枚絵のときは誰が話しているのか分からない
 バックログが三行しか表示されない、戻るのが大変すぎ
 グラフィック変化が多用されるため、スキップが高速とまではいかない
OPでスキップ解除。 毎度毎度絶望させてくれる
熱中度 3点
 まず最初にトコをクリアしたのがまずかった
9割がた共通シーンのため、他の三人はおまけ程度、スキップ中が退屈
システム周りが熱中度下げる原因でもあった
 シナリオの部分にも書いたが、NGという考え方連発のため見ていて退屈
初期の頃、特にトコが恋愛感情を抱く前はコメディ全開で飽きないのだが…
転〜結も、主人公の性格が従来の丸戸氏作品と違い、消極修正入っているのでさほど盛り上がらなかったのも拍車を掛けた
 声優陣は男性(主人公含む)全員に用意されており素晴らしいの一言
主人公のVc:保村真さんが実にいい
あやかしびとといい、カルネヴァーレといい
裏声系が似合いますねぇ
余韻度 3点
 もったいない、の一言
登場メディアが違っていれば、もっと自由に表現できる場なら感動の名作になったであろう
会社側の力量も問題で、シナリオ以外の面で減点が目立つ
それでいて、最後の最後であれでしょ……トコの伏線は回収したが、主人公に関して伏線回収しなかったし
あっさり終わってしまった
総評 C
 残念ですがお勧めはしません。
Keyの作品って人生描いてる割には、全然社会観念取り入れてないんだなぁ、と納得したい場合はプレイ推奨
 メインヒロインであるトコを気に入った場合でもかなり際どい。
シナリオを楽しむのではなく、丸戸氏の日本人のための世相コメディを楽しむものと思っていただきたい


posted by PP at 13:21 | Comment(4) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
原画家のみこしまつりさんは、メモオフ5で原画家だった輿水隆之さんの源氏名ですからね、多分。
メモオフ5の原画家と同一人物なのでキャラが似てると感じるのは仕方がないかと。
Posted by ○△□ at 2007年12月02日 03:43
 そうだったのですか……、目から鱗です。
 よく考えてみたら「想い出にかわる君」以降は輿水隆之氏の作品みたいなものですから、別段問題はなかったわけですねぇ。
 メモオフ似=ささきむつみ氏に失礼だろ、などと、変な先入観持ってました。 
 …それでも他作品なのにキャラデザ似るのは良い傾向とは思えませんが。
Posted by 管理人 at 2007年12月02日 13:04
採点厳しーと思いつつも分析見てみると納得ですね、残念ながら。
ただ自分的には声優陣好みだったし、演技も良かったので加点あって80〜85点って所でした。
こーゆー意欲作はもっと頑張って欲しいものです。
学生時代はいつの事だったか……
Posted by あああ at 2008年11月03日 20:04
キラ☆キラのレビューで
Key系(最低ランク)<他の普通のギャルゲー(平均以下)<君望(及第点)<キラキラ(AAA)<だめ恋(S) となってますが、このゲームの評価Cになっています。
このゲームおもしろぃんでしょうか?
やってみようかなぁ?と思ってるので気になります。
Posted by ICE at 2009年01月03日 13:20
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