Aster | |||
メーカー | RusK | 発売日 | 2007/11/9 |
シナリオライター | 柊☆たくみ、P助 | 原画 | 浅葉ゆう、わしみゆーこ |

レビュー | ||||||
シナリオ | グラフィックス | 音楽 | 文章(力) | システム | 熱中度 | 余韻度 |
3点 | 3点 | 4点 | 3点 | 2点 | 4点 | 3点 |
総評
C:
64
|
一言で締めるのコーナー
「綺麗でした。京+雛に乾杯」
「綺麗でした。京+雛に乾杯」
以下詳細レビュー
シナリオ 3点 |
この作品は(というかRusKは)排他恋愛を描いていなく、マルチ主人公=群像です
プロローグシナリオ+四人の主人公と対応するヒロインのオムニバス
プロローグが終わった時点で、タイトルからキャラクターを選択してあとは読むだけ
完全一本道、選択肢なし
多かれ少なかれ他のシナリオと関連性を持つもの同士なので
攻略順を気にする場合、何が何でも雛を真っ先にクリアしましょう
あとは適当でも良いかと
ボリュームは少なめ、特に前半戦がザックリ切られるので投げ出す可能盛大
後半戦でも、やはり描くべきところをかなり削減しているようにみられる
「恋愛」を描くのはいいのだが、今回のAsterは各々の生き方を多種多様に描く必要があったので
京ちゃん編はもっと専門的に描いてほしかった
さらに全員の生活背景が似通っているため、「切り替え」が上手くできず
オムニバスということも相まって感情移入しにくい
全体の感想としては、プロローグが一番盛り上がった
が…………こういう描き方、大好きです、本当、RusKさん愛してます(ぁ
ヒロ編…ベタベタ。とりあえず、鍋が空なのに回してるあの人に刺されてください
正人(美幸)編…??? 描く必要はあったのでしょうか? 京ちゃん編の腰巾着
京ちゃん(雛)編…これはある意味新しい、新鮮、最高。後半までちゃんとプレイしましょう
睦月(はるな)編…ベタ。典型。引っ張りすぎ。
テンプレツンデレかと思っていた雛がデレデレだったので
京ちゃんの性格と共にクリーンヒット
京ちゃんだけなら4点
Asterという作品のシナリオの根本には、「綺麗な恋愛」という要素が見え隠れしている
その中でも京ちゃんシナリオは拍車をかけてキレイで、
(ギャルゲー的に)表面だけを繕ったものではなく、内面から純粋。
新しいジャンルを確立できそうなほどキレイだった
(別にプロット云々ではく、彼と彼女の性格、優先順位と率直なまでの感情発露がキレイだったと)
グラフィック 3点 |
RusKの看板絵師、浅葉ゆう氏。 過去作品のBOXや君恋では
非常に特徴的な絵で、あまり一般ウケするものありませんでしたが(私は好きでしたが)
Asterではムラっ気がなくなり、配色といい、作画といい、特徴を最大限に活かしつつ
安定したつくりとなった
特に今回はRusKさんも宣伝に力を入れていて、バナーやパケ絵に使われた双子の絵の効果は大きかったでしょう
これのおかげでAsterは売れ行き好調
が、しかし………なんで原画さん二人にしてしまったのでしょう? わしみゆーこ氏がが描く、はるなと美幸が違うゲームの登場人物に見える
個人的な意見で申し訳ないですが、もう浅葉氏の絵しか(RusKの作品は)受け付けれません
あと男性陣立ち絵の手抜き加減はなんなのでしょうか?
正人と睦月は一枚絵の時と全然違って盛り下がります
手抜きと言えばまだまだありますが、〜年後があるならそれ用の立ち絵を用意するのが
感動を与えるためには必至
冬限定とはいえ、夏服の立ち絵も欲しかった
剣道が要素として生きているのに、竹刀や防具すら描かれない
女性用の胴着も、立ち絵しか存在していなく活かしていない(活かされても個人的には結構嫌だが)
システムのバグが多く、分身や、雨なのに青空や、夜なのに青空といった不具合もグラフィックの印象を悪くする
OPムービーに目新しい効果が使われていたが
作品中には使われなかった。
あれを何度も何度も何度も何度も……やられたら涙腺緩んだでしょうね
音楽 4点 |
全体の印象は、メインテーマのアレンジが多く、使用頻度も高い。
自信を持って推せる旋律であるメインテーマを、前面に押し出ているのは好印象
良い音楽・自身の傑作と推せるものは、どんどん使っていくべきですからね
量ではなく、本質の変わらないバリエーションこそが作品を物語るには最適、と思い知らされた
そのメインテーマ兼OPの二つめの空も非常に良いのですが
Ritaさんの唄うED夢を見る夢。も一押し
作品と融合するピアノの主旋律の物悲しさはSugar+Spice!との格の違いを見せ付けてくれる
BGMの総数は決して多くないものの(全28曲)、作曲・編集が上手く、
多楽器による重奏が深みを増している
電子でありながら、主旋律以外が充実しているため本物の合奏並に映えている
無論上記のことはボーカル曲にも言える
問題は、挿入歌がないところ……か
メインテーマのアレンジを引っ張っるのも良いのだが、作品中にはちょっとしたスパイスが欲しかった
文章(力) 3点 |
導入のプロローグや、好きなキャラにおいては読みたくなるような文章なのですが、
無理してオムニバスにした感の強いキャラ達や、嫌いなキャラ達の文章は読めたものではありません
キャラクター背景も一様に薄く、正人と睦月関係は存在感なし
作り方しては、ベタベタといった感じ、こういう展開になったのなら、こう収束するしかない、
といった、ユーザーの予測できる範囲内で事しか書いていません
ベタベタな特徴として、「学園」+「屋上」が多用され、勘弁して欲しかった
特に柊氏はその辺が顕著で、全然ユーザーの気持ちを汲み取らない
「剣道」という要素が非常に重要な邂逅点なのにも関わらず、実際の活動については何ら触れることはなく
「強かった」「勝った」「負けた」だけの表現では「大切さ」が伝わってこない
ここら辺ももっと掘り下げるべきであった
しかしながら、今回のマルチ主人公では、たった一人成功をおさめた。
京ちゃん、ゼタかっこいいぜ
彼の描き方だけはぶっちぎりで卓越しており、掘り下げも他のと比べると鮮やか
もうライターさん京ちゃんになりきってますね(笑
システム 2点 |
少数スタッフでありながらもユーザーへの配慮を怠らないRusKさんは良い仕事をしていると思いますが
(プレイするのに支障はないものの)バグの多さが致命的
文章が二つ重なって完全に見えなくなったり、違う音声が再生されたり、曇りなのに青空だったり
立ち絵の人物が分身したり、「音声再生中BGM音量を下げる」をONにすると音声とBGMの音量が結合したり
細かな部分に粗が多く、感動作品として売り出しているのに、これでは苦笑する作品である
まぁ、それらが一つ二つならまだしも、結構な頻度で訪れるわけでして……
インターフェースのデザインは結構良いのですが、コンフィグはもっと充実させて欲しいです。
バックログが全画面表示でないのも使いづらいです
画面効果の有り無しは変更できませんが、適度なスピードでクリックカットもできるので良し
セーブ&ロード&終了の確認が一律変更なのは結構危険です
熱中度 4点 |
全キャラクリアしないと後半&最終章へ辿り着けないので、京ちゃんのために頑張りました(笑
とはいえ、文章も読みにくいと言う事はないし、適度な長さでサクサク読み進めれたのが吉と出ました
声優陣ですが、まきいずみさんは見直しました。ハイ。 浅葉氏さまさまです
沙希の青山ゆかりさんはちょっと典型すぎた感が……
男性陣の声に必要性は感じられませんでした
余韻度 3点 |
その辺はぶっちゃけすぎてしまいそうなので割愛
何はともあれ京ちゃん編のおかげで充足感は得られました
他のは……正人編と睦月編はかなりCtrl使いながらプレイしたので……ね
オムニバスとしては成功とはいえないが、中に光るものを見つけたよ、という具合
Asterという作品としては………前述一行目の通り失敗
佳作…ですかね、「こういった」作品を作ろうという意気込みが伝わってきたのは良かったです
総評 C |
発売前の宣伝効果が高く、様々な場所で取り合げられた
キャラデザの浅葉氏の絵も効果的で「売れる」ギャルゲーとして認識された
体験版は約700MB、約5時間。掴みは完璧、万全だ
RusKを知らない方、今回初めて手に取られた方は多いでしょう
結果……感動寄りではありながら、まぁいつものRusKでした、と
ただ、ね、私はこういうの大好きですから(点数は伸びてませんが)
完全な読み物でも構わないので、高品質な作品を出していってほしいです
次回作は竹本と「ん」が主人公になりそう、普通ならあそこまでスルーしないよね
音楽と雛ルートは素直に推せます。 雛だけならB+