終末少女幻想アリスマチック
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メーカー | キャラメルBOX | 発売日 | 2006/10/27 |
シナリオライター | 嵩夜あや、森杉彬 | 原画 | クロサキ |

レビュー | ||||||
シナリオ | グラフィックス | 音楽 | 文章(力) | システム | 熱中度 | 余韻度 |
3点 | 3点 | 3点 | 5点 | 2点 | 2点 | 2点 |
総評
D:
58
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一言で締めるのコーナー
「普通の小説にした方がいい」
「普通の小説にした方がいい」
以下詳細レビュー
シナリオ 3点 |
学園ものであり、SFものであり、剣術ものであり、宗教ものであり、恋愛ものであり、未来ものであり、世界崩壊ものであり、神話ものでありetc
それらが上手く組み合わさっているのならいいのですが、どれも浅い。文章体は深いが
ジャンルが多いとあちこちに目移りして、主人公、その他のキャラにシンクロできず
ユーザー側は置いてきぼり
故に、真相が明かされても、「ふーん、そうなんだー」という感想しか持てず、アッサリEND
問題の本筋は練られている……んでしょうけど、読んでる側は楽しく無かったです
詳しくは文章項目で書きますが
土台はまぁ、戦闘ものにしては許容範囲内です
個別シナリオは本筋に付加された程度
グラフィック 3点 |
妙な違和感が(笑
キレイといえばキレイなのですが、剣術ものにしては迫力不足…か?
アナルを明確に描くのはやめてください(笑
音楽 3点 |
他のBGMで特に聞き惚れたものはなし
文章(力) 5点 |
正直申しまして、エロゲーじゃなくて、ラノベか普通の小説書いてください
情景描写、心理描写、解説、筆力共に十分ですので
如何せん「熱い」表記がない。戦闘シーンも剣術の知識に懲りすぎで、話が全く進みません
戦闘シーンに定評のあるきのこ節はいわゆる、戦闘の「迫力描写」が売りになっていて、読んでいるユーザー側が燃えてきますが
これでは無理です。盛り下がってしまいます
また、シナリオ部分に書いた手を伸ばしすぎた件について
剣術、武術、槍術…詳しすぎて驚きましたが、名詞が多すぎて覚えきれない。戦闘に注釈ばかり出て燃えられない。
ドイツ語&宗教&占術…はっきりいって分かりません(笑。当て字が多く、圭の言葉はドイツ語(?)何でしょうけど、詠唱シーンの言葉なんてどこの経典からひっぱてきたのかと…。
宗教に関してはかなりシナリオの根本にひっかかってくるのですが、説明が多すぎてシナリオを阻害していました。
古典&法術&巫覡…これまた難しい。経典・神教用語が多すぎて当て字されても分からない方が多いでしょう。
古典の部分など読めはすれど意味が分からなかったり…注釈が足りないのも難点
法術はもう全然分かりませんでした(笑
SF…当て字につぐ当て字。詳しいのか詳しくないのか…ゼノサーガの方が上でした。上っ面だけSF用語で固めた感じで、数学用語もさして違和感は無かったですが、説明で現実感を装うとする試みをやりすぎた感がある
ご本人はHPで剣術に詳しい方ごめんなさい、と書かれていらっしゃいまいましたが、詳しくない方や、活字慣れしていない方、時代小説を読まない方にとっては、注釈が出たとしても非常に難解
このご時世、作中でも言っている通り、命を懸けるための剣術など普及していなく、ソレに詳しくなるためには体ではなく知だけになってしまいます
そして剣術関連の知を知っている者は、それ専門か、趣味の方ぐらいでしょう
他の要素についても前述の通り
ただし、日常シーンは実に楽しい
有り余る要素と知識を駆使した、天才キャラたちのウィットの聞いたトーク集
最高でした
読んでいましてエロゲー向きの文体ではいないと思いました
絵が無くとも十分いけそうでしたし。
何より褒めるべき点は、下調べが入念であるということです
おとボクの時点で西洋文学に詳しい方かと思っていましたが
今回ので小説を書くにあたりしっかり調べていらっしゃる方であると分かりました
しかもこれほど深くとは……医学関連について語られでもしたら本物間違いなしでしょう
某ラノベの半月に見習ってほしい
システム 2点 |
最低限のシステムコンフィグ
後日談が一々見にくい
インストール時のあの絵はやめてくださいって(笑。姫に変な印象がつきますから(笑
そのインストールの容量も大きい……
最大の問題点は、注釈が一文章で一つしか表示されない&バックログで見れない
つまり、文章内で注釈のほしい単語が二個出てきても一つしか表示されない、これが一番痛かったです
熱中度 2点 |
整合性はあるにしてもどれもこれもシナリオに熱中できなく、文章を解読するのに手一杯。
戦闘シーンもこれといって燃えることのできない文体なので出るたびにやる気が減少
余韻度 2点 |
こう、もっと感情的に「父がラスボスだったのか!?」みたいなノリのほうが受けると思います(違
そう、文学的に冷静に進めてしまったシナリオが全ての情緒を破壊した
総評 D |
全部読みきるのも、読解するのも時間がかかります
主人公(Vc.岸尾 大輔)と信綱(Vc.山崎たくみ)のトークシーンは必見の価値あり
一番すきなのは「パンク、パンク〜」の後の2人の剣術シーン。悲壮な世界と運命の中でのとってもほんわかな雰囲気(笑