2011年08月05日

MASS EFFECT 1+2



MASS EFFECT 1+2
(新サイトへのリンク↑)

当厳選ゲームレビューは、2010/10/29を持ちまして、新サイトへ移転いたしました。

下記は、新サイトのものを、旧サイトへ合わせてCSS等を変更したものになります。
CSSの関係で、リンク途絶や表記荒れが起こっておりますので、
新サイトにてご閲覧いただきますようお願いいたします。

MASS EFFECT 1+2
MASS EFFECT 1+2
メーカー Bioware 発売日 2011/06/23
シナリオライター Drew Karpyshyn他 原画 Mike Spalding、Matthew Rhodes他
mass effect プラチナコレクション mass effect 2 XBOX360版 mass effect 2 PS3版

レビュー
シナリオ グラフィックス 音楽 文章(力) システム 熱中度 総感
4 5 3 5 3 5 4
総評 S 85

一言で締めるのコーナー
「世界が語るゲームとしてのSF」
MASS EFFECT 1 はXBOX360でプレイ MSSS EFFECT 2 はPS3でプレイ 箱でも2を買う予定です。


以下詳細レビュー
シナリオ 4点
 Bioware、構想に1年をかけたとおっしゃっていました。
その時点では、シナリオは全く作っておらず、「ゲームとしての限界」を計るために構想したそうです。
主任ライターDrew Karpyshyn氏 含め、7〜8人でシナリオを作ったMASS EFFECT。
メインストーリーは王道であるものの、綿密な舞台設定から繰り広げられる、
キャラクターストーリーは、どれも奥深く、善悪を能動的に考えさせられ、筋が通っている。
登場するキャラクターすべてが魅力的で、設定と描写の掘り込みゆえに、
短時間過ごすだけで、人物の外と内、後ろと前が如実に伝わってきます。
この作品、人類の立ち位置というか、銀河での人類の権威云々の話が出てきて、
種族間の確執とか外交問題が取りざたされますが、人類に感情移入できないほど、
他種族が人間的情緒にあふれていて、愛や友情は種族を超えれるんだ、と思えました。
世界に必要なのはコレですよ。

 シナリオ点で、日本では稀な製作方法が取られており、
絵師に美術関係を相談してキャラをつかみ、プログラマーに聞いて構想を把握し、
アニメーターと打ち合わせして挙動を知る。
つまり、シナリオライターが「ゲーム直下で直結」した活動をしており、
どの場面でも、ユーザーの想像・期待していた、動きや話が展開されない、ということがない。
ゲーム業界では、これは本当に模倣すべき点であり、
ワンマンプレイや外注、お抱えなのに排他している日本は、ゲームでも遅れ始めていると感じます。

【MASS EFFECT 1】
 シェパード少佐(主人公)のサクセスストーリーから、第一種決戦までを描く。
2にも登場する、心許せる仲間たちとの出会いを経て、スペクターに選ばれる瞬間は、
まさしく、MASS EFFECTのゲーム中、最高のひと時であり、鳥肌が立ちました。

【MASS EFFECT 2】
 1から2年後、有機生命体の存亡を懸けた戦いへ挑むため、有力な部下を集めるシェパード。
その中には、かつての仲間たちの姿も……。
メインストーリーは、短く、仲間集め→特攻、で終了してしまい、信頼クエストが幅を取ります。
その、仲間集め&信頼クエストの出来が素晴らしく、恐々としました。
クォリアン移民船団の政治問題を描くタリ編や、
クローガンのジェノファージ論争を巡るモーディン編は、MASS EFFECT全体を掘り下げるとともに、
キャラクターの味が色濃く出ており、実に楽しめました。
グラフィック 5点
 Casey Hudson氏曰く、従来のSF作品のような薄暗く、退廃的なものでなく、
明るく、機能的で、直線的なものを描こうとしたMASS EFFECT。
1は何の冗談か、フィルムグレイン(ノイズ)が初期設定でONになっており、
ザラザラな世界観が届けられます(笑 オフにしましょう。
2では、氏の言うとおり、煌びやかな構造体が多く、シタデルや艦内も明細に描写されるように。

 Derek Watts氏は、世界の面白い構造物からインスピレーションを得て、
未来的な建築を考案。 2では、中国の電気街のような、現代的な光源が多く、微妙。
DLCのOverlordのような、斜め構造や、空気感が停止している描写など、
SF的な演出を増やして欲しかったです。

 コンセプトアーティストのMatt Rhodes氏他の、種族草案は、人類以外を想定する、という、
SFの楽しみを十二分に感じさせてくれました。
トゥーリアンがイケメンすぎです。

 その他、顔のポリゴン数500万だったり、視線・焦点に重点をおいたアニメーションは、
よく練りこまれており、繊細に伝わってきました。
音楽 3点
 Steve Sim氏の音響は、正直どうなんだ? という思いでした。
原音を外に出て録音し、デジタル加工を少なくしたそうですが、
効果音等にハッとする部分はありませんでした。
ソヴリンのあの音は、言われてから聞くと、違和感しかありませんw

 音楽項目は、いまいち弱く、Jack Wall氏とSam Hulic氏は外注なのかな?
メインテーマであり、スルメ曲のMASS EFFECT
上記アレンジであり、入り方とサビを前に持ってきたことで名曲化した、Spectre Induction
この二つぐらいしか耳に残りませんでした。
日本人がJPRGなどに求める、旋律重視の音源に、私の感性が傾いているのは否めませんが、
といっても、SF系の重厚でおどろおどろしくも、冒険心がわき立てられるような音楽でなかったことは、
間違いありません。

 1のみ、ボーカル曲、M4 PartII があり、2にボーカル曲がないのは残念。
文章(力) 5点
 はっきり言って、翻訳した方と、ジャーナル(用語集)と惑星説明書いた方は、
ゲーム業界にいて下さったこと自体が神の采配です。 それほどの内容です。

 人類以外の種族が登場するMASS EFFECT。 生態学、生物学からの説明に始まり、
異文化説明、宗教説明、観念説明、歴史説明……つまり、「人類」を一つの説明枠とするなら、
異種族の分だけ説明があるのです。 この説得力は尋常ではなく、
SO4とか、ゼノサーガ1〜3、みたいに、どうでもいい理論や、物語に繋がらない不明瞭な説明がなく、
どれも、シナリオやキャラクターに密接に関わる背景や設定であり、
彼や彼女らを知る機会が、平等に、そして丁寧に綴られているのには脱帽しました。

 台詞は脚本のライターさんが書かれているわけではなく、
別部署のシネマティック部門Ken Thain氏他が、全選択肢ごとの膨大な台詞量を網羅しています。
翻訳が巧すぎるせいか、日本人の倫理観からは想像もつかない、規制や規定に囚われない、
良く言えば、自由な善悪の言動が可能なため、ちょっち痛烈。
D指定じゃねえだろ、これ、Z指定どころか、日本だと法務省とかから圧力かかるレベル。
遊びじゃなくて、本気ですもん。 遺伝子改造や選択他殺が。
やっぱりゲームは最高ですね!!
システム 3点
 インタラクティブストーリー これに尽きると思います。

 主人公の意思が介在する問答すべてに、選択肢があり、能動的に、かつ直感的に会話が可能。
日本で同様のシステム乗せてて有名なのはシャウトデザインワークスかな? 愛とか友とか。
作りこみが段違いなんですよ! フルボイスで!
自身の感情の発露を、ゲームに融合させることができるゲームなんて初めてですよ。
選択肢ゲーは多種多様にありますが、ほぼ三択の直感選択が大量に仕込まれており、
常に選択を迫られ、リアルに返答がきます。
P3やP4の、「勇気が足りない」的な選択肢が、全編フルボイスで楽しめると言えば分かります?
大事なことなので、もう一度いいますが、インタラクティブストーリーは、
乗せてるだけで、「ゲーム」として「映画」が楽しめる、素晴らしいシステムです。
ムービーゲーのジャパンには考えられない、まさしくゲームのための至高のシステムであり、
海外的には、映画を作る気概でゲームができる画期的なシステム。
(しかも、インタラクティブ中は、会話スキップ機能があり、モーションごと飛ばせます。
これ、実は、ムービー会話を任意に飛ばせるという、史上最高のシステムで、
昨今じゃ、ラストストーリーが、Aボタンで倍速再生(音なし)を入れてましたが、
劣化も甚だしいですね。)

 た だ し、 会話スキップボタンで、選択肢もデフォルト選択でぶっとびんぐ。
会話のボイスが半分くらいで選択肢が表示され、右入力済みで表示されるため、
テンポよくスキップボタン押してると、
「ボイスが短い」文章の時、一瞬で選択肢が表示され、選んでしまう。
なんで、デフォルトの位置を未選択にしないのだと、ギャルゲーマーの私は特にそう思います。
これは1と2同様で、変わっていません。
(対策としては、左斜め上か左斜め下に方向入力しながらスキップかな。 左は質問系なので)
あとはバックログを頼みます。

 1→2→3まで、大小さまざまな引継ぎが選択肢(行動)によって変わり、
自分の求めたMASS EFFECTの世界を作っていけます。
続編で、ここまで、前作を大事にして、物語を能動的に変更できるなんてのは見たことありません。
ちょっとfalcomさんやガストさんは見習ったほうがいいんじゃないですか?
PS3版の2は、DLCデジタルコミックを使って、大まかな6つの選択肢を選べます。

【MASS EFFECT 1】
 意図したRPG製で、FPSが薄い。 アイテム収集やLvアップ方法が豊富。 アイテム管理が面倒。
スキルショートカットボタンが一つしかなく、一々ゲーム時間を止めてスキル選択しないといけない。
ミニゲームが短く手間取らない。 サブマップが表示され、全体マップも分かりやすい。
マップ自体は少し入り組んでいる。
惑星探査がMAKO(車)ゲーと化している。
会話中のキャラ名が青色、文字が薄青色で、装飾されており、見やすい。 改行が甘い。
ローディングが短いが、エレベーターローディングが鬼。 ただし、内部でスキット的な会話が聞ける。

【MASS EFFECT 2】
 市場に合わせてFPS化。 アイテム・Lv・スキルの簡略化。 敵を倒して経験値がもらえない。
スキル自体の数がすくなく、ショートカット二つで快適に。 ボタンで壁に隠れることができる。
ミニゲームが、神経衰弱と合わせ絵になり面倒。 マップが抹消。 街のみマップありだが分かりにくい。
ほぼ一本道なり、確かにマップは不必要になったが、目的地設定ぐらいは欲しかった。
街中でもダッシュの体力設定があるらしく、息切れする。
惑星探査のかわりに、開拓ボタン連打化。 超作業テラフォーミングにイライラがつのる。
会話中のキャラ名と、文字が全て同じ白色で、非常に見にくく、2の背景が明るいので余計に。
ローディングの長さは今年トップ。 ノルマンディー(艦内)が4階に分かれ、移動一つに1分。
クエストごとにキャラクターと会話したいのに、何で待ち時間が往復2分やねん。
ノルマンディーを階下分けしたのは明らかな設計ミスです。
本などを手元に置いておいたり、トイレいったり、お茶を汲んで時間をつぶしましょう。

【まとめ】
 1と2、総じて一長一短であり、プレイしていて楽しいのは2かもしれませんが、
ローディングで心折れそうになりましたし、(カップ麺作れるレベル)
経験値やアイテム落とすわけでもないので、敵を倒す事に意味が見出せないのがツライです。
個人的には、アイテムを売買整理さえしてれば1の方が好みです。
熱中度 5点
 メインを追っても、サブを追っても、シナリオ・設定・キャラが面白く、ぐいぐい引き込まれました。
シェパードの会話の選択が毎回毎回両極端で悩みます。
でも、悪漢キャラに発砲したり、通信断絶したり、黙れ! っていうのは気持ちいいです。
まさしく、自分だけの信じる正義や悪を貫くRPG。

 私はこのゲームをキャラゲーだと思っており、特に、ギャレスとタリが好きです。
1のキャラは2で再会したとき、無償の信頼を寄せてくれて、すげぇ大事に扱いたくなります。
1ではゴリラとアサリとしかアバンチュールできませんが、
2では、タリやギャレスとペロペロペロペロペロペロできます!
タリの中はエマ・ワトソン似であってくれ! 頼む!! (意見が分かれてるそうな)

 完全フルボイスのMASS EFFECTは、中の人達の演技力が過分に求められましたが、
どのキャラクターも英語音声が表現力にあふれており、吹き替えしなくて正解だと思いました。
総感 4点
 私は、ゲームの真骨頂は、結果の拡散にある、と思っていますが、
それを、映画的手法で実現したマスエフェクトは、
求めた領域に到達した数少ないゲームであると感じます。

 製作者が、「エイリアン2」「ブレードランナー」「スターウォーズ」を意識したと述べており、
それらを感じる部分もありましたが、それらを踏襲した上で、「ゲーム」として、
正しいSF(作る世界に制限などない)を作ったBiowareチームには賞賛を送りたいです。

 私は、このゲームをプレイした後「スタートレック」を見ましたが、
はっきりいって、MASS EFFECTは、映画的でありながら、
ユーザーが到達できる経路と結論はそれと全く異なります。 「ゲーム」ですから。
私は、SF映画を見るよりかは、MASS EFFECTの世界に浸ることを選びます。
さまざまな専門用語が出てきますが、ルシのファルシがパルスでワロスにはなりません。
安心してください。 シェパ問答で質疑応答が任意フルボイスで聞けるうえ、
用語集もあり、物語に深く関わっているので、興味がそがれません。

 2010年度GOTY賞受賞作品。
近年同賞を受賞している、アンチャーテッドやゴッドオブウォーと違い、
演出や遊びだけでなく、中身がある作品で、上記2作が全く楽しめなかった私は、
これが本当のエンターテイメントとしてのGOTY賞だと思いました。

 1はXBOX360版しか発売されておらず、PS3は2のみ。
箱の2は2DiscでDLC不可。 PS3の2はDLC込み、引継ぎ6つのみ、レネ/パラ等数値引継ぎ不可。
どれだけPS3が優遇されてようと、1をプレイしないとキャラ良さも、広大な世界観も把握できないため、
箱ごと1を買うしかあるまいに。 (2だけプレイしようなんて思わないように)
個人的には、箱は、マスエフェクトとピニャータの二強。

 日本では絶対にできないゲームというのは、製作環境がそうであり、
小島監督みたいにワンマンでプロデュースも脚本もできる天才が指揮するならまだしも、
そうであっても、その人一人の求めた一品しか生まれず、拡張性に欠けてしまいます。
Biowareは、プログラマーからアニメーター、全スタッフがゲーム内容に口出しし、
構想を練りに練って開発しています。 フランクな横作業が、専門職の意見を如実に活かしています。
そして、市場規模。 お金のやり繰り、流通量が違います。
日本じゃ音声どこか省略するでしょ? 妥協するでしょ? 開発期間短いでしょ?
映画市場見れば分かりますが、日本は(ジブリ)アニメぐらいしか、海外市場の売り上げに届かず、
制作費も、市場に合わせて縮小されています。 VFXなんて特撮ぐらい。
萌え文化や、紙芝居低クオリティゲーをコンシューマーで出すという、
企業戦略云々はとやかくいいませんが、本気のゲームを作るなら、市場視野を広げるべきです。


posted by PP at 16:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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