2010年09月07日

Steins;Gate PC版

Steins;Gate PC版
Steins;Gate PC版
メーカー Nitro+発売日 2010/08/26
シナリオライター 林直孝、谷崎央佳、下倉バイオ 原画 huke
Steins Gate PC

レビュー
シナリオ グラフィックス 音楽 文章(力) システム 熱中度 余韻度
4点 3点 4点 5点 1点 5点 4点
総評 A 81.53

音楽項目、阿保さんのサントラ聞き比べて改良中
※ネタバレしません
※オートモードで全プレイ、MG2体とHG1体組みあがりました
※サントラも買いました。 ドラマCDも買いました。
※ガンダム=神=俺たち=宮野真守、イマジン=今井麻美、守凪=花澤香菜
XBOX360版はこちら
以下詳細レビュー
シナリオ 4点

 すごく……怖いです。

 何回かに切って再プレイした今回、
夢で、あの音楽がかかって、悪夢を何度も見ました。
怖すぎです……
この恐怖心はクソ箱の時には希薄で、ただ「面白い」構成にのめり込んだ感がありましたが、
この作品の、冒頭から10時間ほどの真骨頂は、恐怖にある、と感じました。
GATE OF STEINER の各種アレンジのメロの部分に感化されたのは言わずもがな)

 Steins;Gate自体のシナリオは、原案・文章・構成(後述)が、実に良くかみ合っており、
想定科学ADVの土台である、科学の部分が非常に分厚く、
読んでて、納得・共感・認識せざる終えません。
そうして、その土台の上にあるのは、主人公、オカリンに感情移入しまくりの、
熱血・熱狂・厨二アドベンチャーであり、魅力的なサブキャラクターとともに、
明確な目的意識のある、絶望に打ち勝つためのストーリー。

 不手際の目立つ各種伏線未回収部分や、予想のできる展開・伏線、
不必要なキャラクター&エピソードも、今となっては可愛いもので、
筋のまっすぐ通った、この作品には、「細けぇことはいいんだよ」と言いたくはなります。
が、ファンの方が、藪をつつきたくなる罠。

 漫画で、スピンオフしてたりする、某XX年のシナリオや、立ち絵、CG、キャラクターは、
欲を言って、どうしても欲しくなります。
後半の恐怖を司る特定イベントが、ほぼそれに集約しており、
「なぜ削ったし……」と酷く消沈しました。

 オカリン自身が、守凪と田村ゆかりに感情移入しており、
気遣う様子が多々あるため、節目となるイベント後、彼女らのシナリオには違和感なく入っていけたし、
トゥルーを除いて、最も明確な意思が感じられ、ここが最高潮になります。
の、後の、トゥルーまでは若干苦行で、フラストレーションの溜まるキャラクターを経なければなりません。

 それを鑑みると、クリスティーナは本当に魅力的で、
@ちゃんねらーで最も輝いた、ヒロインであり、
「かわいいは正義」、ではなく、「正義だからかわいい」国宝級で、メロメロです。

グラフィック 3点
 私は特にhuke氏のファンというわけではないのですが、
Steins;Gateは、今やhuke氏ありきの作品になったと感じています。

 そうして、再プレイした際に思ったことは、
「これ……こことか……修正するべき箇所多数あるよね」ということです。

 まゆしぃの四肢とか、まゆしぃの眉毛とか、綯の立ち絵とは些細な問題で、
立ち絵は、紙芝居じゃ顔と同等なので、それなりのデキに成っています。
問題は一枚絵で、バイト戦士の一枚絵は、立ち絵と違ってノッペラした顔に異様な垂れ目で、
最も盛り上がるシーンで盛り下がりました。(クソ箱じゃ意識してませんでした。)

 からあげ? 食べてる時にずっとおにぎり画像だったり、
ジャージアタックは変わらず不可解な構成だし、
ほとんどのCGに差分がないし、
B☆RSやシュタゲアニメの前に、こっちに修正すべき点がたくさんありますよ!!

音楽 4点
文章(力) 5点
 原案:志倉、文章:林、構成:バイオ、っていうのはご存知の通りですが、
この作品の素晴らしいことは、ライター陣がよく勉強し、構成・シナリオが絶妙なハーモニーになったという点です。

 原案・シナリオの志倉氏は、某映画や某作品に影響を受けたことは伝わってきますが、
それを、手腕で昇華させ、ライター共々、タイムトラベル科学を勉強したことにより、
作品に深みと潤いが現れ、ここだけ見れば、全米1位を軽く超えています。
さらに、彼のもたらした、様々なSF造語は、Steins;Gateと、@ちゃんねるやファンを束ねるファクターになりました。

 文章の林氏は、本当に、期待に沿った科学を、ADVを、努力で表現したと思います。
「志倉に、関係ありそうな本を大量に渡された」ってので丸わかりですが、
一から勉強して、作風を壊すことなく、随所にトラベル論や相対性理論、雑学、単語を挿入し、
完成された背景の下、想定科学ADVを書ききっておられます。

こういう、作者の努力の跡が、娯楽に直結したのは、感無量の思いです。

 構成のバイオ氏は、Nitro出なので、当然脚本力に長けており、
今回は、補佐として構成に回ったおかげで、濃厚な、ユーザーを最後まで捉えるエッセンスを注入しました。

 恐らく、どの人物が欠けても、このSteins;Gateは完成しなかったでしょう。
その部分だけは、もう二度と垣間見ることができないような郷愁に駆られる作品でした。
娯楽とライターの勉強・努力がマッチングした、ライターの金字塔になりうる作品であったと思います。

 惜しむらくは、@ちゃんねる用語を、再度勉強しなおした割には、
ライトな出来であり、(逆にクリスティーナは魅力的になるバランス)
用語が偏った印象受けてしまいます。(ブリーチやギャグ漫画日和)
さらに、キャラクター造詣における、フェイリスやルカ子、閃光の指圧師シャイニングフィンガーは、
ギャルゲー寄りにしなければもっと巧く表現できただろう、といったことでしょう。

 あと気になったのは、二文字熟語が判別できないオカリンや、
現在と過去話を唐突に始めたフェイリスあたりかなぁ……

システム 1点

 Steins;Gate PC版を象徴する、ブラックテクノロジーです。

アップデート毎に、セーブデータ使用不可能
・ロゴ表示が通常の3倍遅い
バックスクロールでログ確認、しかし文章送りはスクロール不可
強制終了する
・ATIグラフィックボードだと不具合?(管理人はradeonで死亡)
・メール画面から、ワンクリックずつトップページへ戻る必要がある
文章がノーウェイトできなく、短い文章をノーウェイトさせようと二連打するとぶっ飛ぶ
・メニューがプルダウンや、画面上にない
・登録単語が新規一つだけしか、箇所保存してくれない
・登録単語が12ページ前後で、全部クリックで送って探してね
・登録単語の新規一覧とか、そんなものはない
・登録単語ページからショートカットキーHで戻れる確率1/4
・登録単語ページから、リンクで飛べるとかそんなことはない
・メニューを開くのが鈍足
・相変わらず、第二トラベルエフェクトはスキップできない
・既読判定がおかしい
・ED後、タイトルで数分待たないと始まらない新OP

 今回、オートモードで気づけた唯一の良い点は、
閃光の指圧師シャイニングフィンガーの不必要メールが、オートモードだと未読でも自動スルーしてくれる!!
だけです。

 不具合だらけなのに、アップデートでセーブデータ使用不可能が痛く、
スキップも速くなく、メール機能も億劫で、トラベルエフェクト飛ばせず、
プレイ途中での、アップデートは作業感が募ります。

熱中度 5点
 熱い……構成は神がかりで、オチが気になって悪夢になるレベルです。

 冒頭の未知の遭遇、不鮮明な技術、隠蔽された世界、は恐怖に彩られ、
節目のイベント後、絶望からの起死回生へ向けたユーザーのシンクロ率、
どの部分を切り抜いてもドキドキが止まりません。

 田村ゆかりに始まり、守凪に緩衝させられ、イマジンに終わる。
俺の、俺たちの、リーディングシュタイナーだ!! ガンダムも、
この作品においては「何言ってんだ?」と、視聴者と三木さんがシンクロする事はなく、
最後までガンダムであれる、圧倒的な感情移入度があります。

 オートで全部聞いて、ガンダムの熱演に感動しました。
心のタネーとか言ってる場合じゃないよ!
厨二・絶望・物怖じもさることながら、喜怒哀楽の表現がすばらしく、
オカリン節に聞き入ります。 人間味あふれる演技に、拍車をかけて笑いも取れるソレは、
Steins;Gateの神視点を構築する、最高の人選であったと思います。

余韻度 4点
 どうしても、最後のTrueで、気落ちしてしまいます。
最終シナリオ近辺の、伏線が予想の範疇内であったことも、
最初に訪れる事になるであろう、田村ゆかりENDが一番の盛り上がりを見せたことも、
リーディングシュタイナーにおける、○○であったことも、
(私に)これがシュタインズゲートの選択か、と言えなくしてしまいました。

 作品としてはすばらしいのですが、
外堀や、コスト削減模様が足をひっぱっており、
ユーザーにソレを感じさせない努力が足りなく、曲もGATE OF STEINERに頼りきりでは、
名シーンには貢献できませんでした。

 シナリオショートカット機能や、用語の使いやすさ向上、だけでも全然印象が違ったと思います。

総評 A
 私はこの作品の大ファンで、移植完全版を求めていました。
(まぁ、某トラブルでどんな移植でもいいと思ってた時期もありましたが)
クソ箱プレイヤー5万人前後と、@ちゃんの人々も恐らくそうでしょう。
そうして10ヶ月待ってできたのが、『ただの劣化移植作品』という……

 別に、企業戦略云々を酷評するわけではないのですが、
製作陣も、ファンも、シュタゲはファンによって支えられた作品、というのを認知しており、
移植完全版は「ファンを大満足させることのできる昇華を行う」事が、
製作陣の「愛」のカタチであったと思います。
ファンを蔑ろにし、むしろ劣化したこれは、経費回収の意味しかなく、
Steins;Gateに対する愛も、ファンに対する愛も感じられません。

 移植・修正を意識してるってのは中澤さんが顕著で、
Ever17は自分が生み出した越えられない壁」ってのを、Ever17PEPSPやひまわりPSPで語っており、
移植系の作品の昇華に尽力しているのが分かります。
点数高いのだと、パルフェREや、Ever17PEがそれにあたり、
マブラヴオルタは殆ど修正の必要がなかった作品。

 作品自体は相変わらず面白く、ファン層も固く、ネット業界を味方につけてて、
局所的に燃え上がりを見せており、これからドンドン燃え広がれると思います。

(本当にクソ箱は売れてなかったんだね……)
ただ、このサイトにも、ガンガン暴力的な発言が送られてくるのは遺憾で、
@ちゃん造詣深い作品だからこその、ユーザーの理不尽な物言いってのは、
シュタゲプレイヤーの質を低く見られがちなため、節度ある行動を取りましょう。

 箱はハードの問題で、PCはシステムと劣化問題から、どちらを買うべきか推奨しづらく、
ハードに拒絶感がないのならクソ箱だろうけど、箱持ってたら恐らくシュタゲはプレイ済みという罠。
PC新規の方々は、これ以降の完全版移植を待ち望み、クソ箱プレイヤーは三度目の正直を待ち望む鬼畜仕様。
中古で売れない事も鑑みて、これで妥協すべきかよく考えて購入しましょう。

 全然関係ないけど、恋はデジャヴュは小学生の頃から大好きで、
バタフライ・エフェクトはシュタゲ後に見ましたが、
恋はデジャヴュが酷評されてて落ち込みましたw
あれはあれで、映像に荷担したいい娯楽だと思ってます。



posted by PP at 10:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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