暁の護衛 〜罪深き終末論〜 | メーカー | しゃんぐりら | 発売日 | 2010/04/22 |
シナリオライター | 衣笠彰梧 | 原画 | トモセシュンサク |

レビュー | ||||||
シナリオ | グラフィックス | 音楽 | 文章(力) | システム | 熱中度 | 余韻度 |
2点 | 4点 | 2点 | 2点 | 2点 | 2点 | 2点 |
総評
E:
44
|
以下詳細レビュー
シナリオ 2点 |
主人公の性格とか過去とかはただのテンプレで、理由は一切考慮されてませんでした。
しかし、プリ休の時に、禁止区域幼少編をつくって、現代編の主人公をぶち壊し、
終末論で、それに拍車がかかりました。
ストーリー的には、薫奪還編〜禁止区域もろもろ〜キャラ個別という具合です。
冒頭から奪還家潜入間のパートの説明が、爺から電話かかるまでスルーなので、『いつもの暁』かと思った。
その薫編で知り合った新キャラとかと話している時が一番盛り上がったのは間違いないです。
あと尊。
以下冒頭のシーン
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主「今ここにいるオレの人格の半分は、あいつが作ったようなもんさ」
>ごめん……あんな突拍子もない人格に育てた薫氏パネぇとしか思えなかったw。
主「さて、ジョギングでもして帰るか」
折角の日曜日だ、堪能して帰らなければ損と言うもの。
>今の今まで、爺と真剣に密談してて、薫編始まるか!? の矢先のぶち壊し台詞。
>目が点になったのは言うまでもありません。性 格 考 え ろ。
民間事業から大きく発展を遂げた『警備会社』の背景が強い。
警察機関とほぼ同格となった。同等の権利を保有することとなった。
>無印時代は、警察官という比較対象がいなかったから納得しちゃったけど、
>今回、主要キャラに警察官がいます。それなりの役職で、民間に任せてる二階堂に顔効いて、
>警察機関の弱体化とか、民間警備組織との摩擦とかいう描写は一切なく、設定破綻乙w、と思わざるおえなかった。
>警察官を出さなければ気づかなかった事なのに……
オレは周囲の自己保身に走る人間と同類だ。
決して愚かな正義感に走ったりしない。
日常を逸脱した異常行為だからだと。そう、オレは求めていた。
主「チィッ!」w
主「大事の前の小事、ってことにしておくかっ!」ww
主「少しの間かりるぜっ……」www
主「多少の無茶も、やむなしかっ……!」wwww
―――その後若干ハードボイルドな戦闘台詞でTSUEEEEします―――
主「やれやれ……」wwwww
主「一件落着、か……」wwwwww
ただの気まぐれで助け、何事もなかったかのように去る。
そのつもりだったんだけどな……。
>何度読み返したことか分からないこのシーン。(助けた理由が全然伝わらなかったから)
>本当に感情移入できません。主人公に。
>日常を逸脱〜の一文で、主人公がヒロインを助けた理由が描写されています。(本当に理由は一文だけ)
>どうやら、主人公は、現状に甘んじるのが嫌らしく、騒動に首をつっこみたいから助けた、と取れます。
>ここら辺までは『飄々としているが、実は猛々しい男』という風に感じるのですが、
>それ以降の台詞がwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
>無印だけだったら『厨ニ病という性格』で済ませられたんだけど、
>プリ休で過去話やっちゃったせいで、コメディアンにしか見れなくなった。
>しかも、その性格創ったのは薫氏という無茶振りwwwwww
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冒頭だけで、これだけ突っ込める作品。
正直、やめたくなりました。
もう、『主人公は幼少期凄絶な教育をされ、煉獄の世を生き抜いた』という元凶が痛すぎる。
無印は1点。
何故、こちらが2点かと言われれば、
最低限ストーリーになってて、かつ、15時間ほどのボリュームを書き上げたことに対する同情点で+1点。
書けば分かる、そのツラさ。完成させるにかかった時間は“それなり”でしょう。
無印はストーリーが存在しませんでしたからね。これは素直に進化しました。
でも、逆に、冗長になったので、“暁の護衛”というシナリオ自体が荒唐無稽で破綻してて無価値で、
キャラの掛け合いにしか意味を見出せないということが明るみに……周知の事実に……いや、もう真理でいいや。
グラフィック 4点 |
4点の理由は、流用の極致であったからです。
特に背景。8割が流用です。
駅(流用)→移動(暗転)→喫茶店で会話中(暗転状態)……(ノ`Д´)ノ
こういった状態が極めて多く感じられます。
また、立ち絵が、未登場キャラクター以外、全て流用。
書き下ろし立ち絵は一切ありません(よね?服差分だけ?)
確かに、新キャラがそれなりにいるので、目新しさはあるのですが、
その分、無印キャラの顔見るたび、激しい虚脱感に見舞われます。
もう『新しく作る気なんてサラサラありません』ってのがユーザーに伝わってきます。
FDと銘打ったプリ休は許せました。FDという免罪符がありましたから。価格も安いし。
でも、今回はフルプライス、新作宣言で出しましたよね?
※1BaldrSky Dive2がCの理由の大半はコレと同じですけど、あれはちゃんと二作に分けるって告知したからCです。
でも、コレは、※2怒りの日並の怒髪天衝いてもおかしくない。むしろ、どれだけ優しいユーザー囲ってるの? 暁は。
音楽 2点 |
三回目ということで、無印の音楽たちは思い出せるのですが、プリ休の追加曲を忘れたので、
流用度は6割ってことでいいんですかね?
ふ ざ け な い で 下 さ い
OP・EDともに、無印Togetherに及ばず、ほぼ劣化。
全体曲数は目を見張るが、流用かつ、序盤はほぼ無印音楽なので、お聞きの有様だよ!
文章(力) 2点 |
キャラクターも各々個性的で、小ネタ集として楽しめました。
じゃぁ、今回は? と問われたら、『飽きました』の一言であり、
新キャラクターの男性陣は良いのですが、新ヒロイン陣がこぞって無個性です。
正確には、無印ヒロインが素晴らしすぎたわけですが。
おかげさまで、萌えない・笑えない・無駄に長い・パターン化、というデメリットばかり目立ちます。
更に、(一人称なのに)主人公への感情移入度がハンパでなく低く、戦闘描写がおざなりで、硝煙描写はなく、
シリアス展開が滑稽なのに、ボリューム感を担っているのがシリアスシナリオ。
はっきりいって、賛辞できる部分は、
(伏線や過去話、硝煙ネタや暁の護衛というタイトルから完全に乖離した別個体としての)
主人公と尊との会話だけである。
が、しかし、その尊との会話(が飽きない理由)も、ツキのテンプレート会話に飽きた今作では、
緑川光は偉大な声優であったという結論しか出ませんでした。
システム 2点 |
無印発売から二年たって、何も進化していません、故に2点です。
インターフェースしかり、エフェクトしかり、コンフィグしかり。
ボリューム増加に伴い、選択肢が増えて、ルート分岐が極端にややこしくなってプレイ気力が下がりました。
期待されていた、次の選択肢へジャンプ機能もついておらず、落胆しました。
熱中度 2点 |
いわずもがな、楽しめた量/プレイ時間=コストパフォーマンスなので、
ボリュームたっぷりの今作は、冗長で退屈でした。
酷くつまらないシリアスシナリオの合間にしか、ギャグトークが入りません。
むしろ、無印は、“暁の護衛”を自虐ネタにした、狙った寸劇だったのかと疑ったほどです。
某人物を攻略した後の尊のリアクションが楽しみだったのと、
プリ休で伏線“張ってみた”アキラ君がどうなるかなぁ? というのがプレイ継続の綱でした。
余韻度 2点 |
総評 E |
冗長さ、流用さ、絵の美しさ、ユーザーの舐め具合、その全てが一級品でした。
ま、今回はほとんどCtrlプレイでしたので、感慨もなにもなかったわけですが、
本当に楽しくありませんでした。どこを楽しんでいいのか分かりませんでした。
終末論をプレイする方は、恐らく前ニ作をプレイ済みでしょうから、
(全ての要素の)使いまわしに憤慨するのは火を見るより明らかだったと思います。
※3暁の護衛Ver1.10というのが正式名称でもいいと思います。
今回のプレイで分かった事は、
新作を創る意欲はなく、既存の素材で活かそうとする会社から出ているソフトという事と、
“暁の護衛”というタイトルで必死に釣っているという事と、
声優の力は凄いという事、の3つです。
ちなみに、他の方のレビュー見てにやけることが出来ていた方は、終末論を最大限に楽しめています。
私のように、憤って、業界とユーザー層オワタと思った私は負け組みです。
※1レビューはしていませんが、Dive2はC評価でした。
※2lightから発売された、無印Dies iraeの騒動
※3Dive2が、BaldrSkyDive1Ver1.25ぐらいという感想の比較から
UpdataのVerとは一切関係なく、終末論自体はVer1.02でプレイした。
ここの評価でいったらA超えますか?
純粋な面白さなら、2009年度第三位です。
1作目と2作目はキャラゲーいけたのに今作はそれすらダメでしたね。
声優とトモセシュンサクしか魅力がないゲーム。
あかべぇブランドはもう劣化しかしないかなぁ。
置き場がない! もひどかったですし・・・。
エウシェリーなんて、毎回キャラ全員書下ろしで感服しました。
(ギャルゲでやれるのは、経営系や2D高速ローグだけだと思ってます。開発力的な意味で。
犬と猫やソフトハウスキャラやランスの事ね。)
注釈:戦女神系は序盤程度でGive、幻燐系は全Give。
たゆうたと姫狩しかクリアできてません。あと永焔、